分娩について


当院は自然で安全なお産,安産を心掛けています


 それぞれの施設により,分娩のスタイルや方法に若干の違いがあると思います.以下に,当院の分娩方針を紹介いたします.

 当然のことながら,自然分娩を基本としています.ただし,何もしない事が自然分娩ではありません.分娩後の出血に備えて点滴をしたり,胎児の状態を把握するために胎児心拍モニターや陣痛計を母体のお腹に装着したりします.これらは母体や胎児の安全を考え,必要なものです.

写真:新生児

胎児心拍モニター,陣痛計の目的

 胎児仮死のほとんどは分娩中に起こります.陣痛(子宮収縮)が胎児にとってストレスとなるからです.従って,胎児がこのストレスに耐えて元気でいるかどうかをリアルタイムでモニターするわけです.一方,分娩が順調に進行するためには適切な陣痛が必要ですので,これを陣痛計で同時にモニターします.これらのモニターは,理事長室,院長室,ナースステーション,診察室にも置いておりますので外来診療中をはじめ昼夜を問わず胎児の状態を常に監視し,胎児仮死が1分でも早期発見できるようシステムを組んでおります.理事長も院長も当院が居住地ですので,胎児仮死の際は緊急手術が出来る体制になっています.

LDRルームでの分娩

 Labor(陣痛)Delivery(分娩)Recovery(回復)の略で陣痛発来から分娩後まで一つの部屋で,家庭的雰囲気の中で過ごしていただくシステムでアメリカでは既に一般的なやり方です.従来のように陣痛室→分娩室→病室といった部屋移動がありませんので妊婦さんは楽ですし,医療機械や器材,機具なども見えませんので分娩に対する恐怖,不安を取り除き,少しでもリラックスした雰囲気の中でお産をしようというのが目的です.またLDRルームは,一見普通の個室ですのでプライバシーが完全に保て,妊婦さんが陣痛で苦しんでいるときにも家族がそばについて励ましたり腰をさすってあげたりするなどコミュニケーションをとりながらお産することを可能にしました.もちろん分娩中は,あちこちから必要な機械,器材,機具が出てくる仕組になっていますし緊急手術にも対処出来るように設計されています.

写真:LDRルーム1

LDRルーム1

写真:LDRルーム2

LDRルーム2

バースプラン

 バースプランとは妊婦さんがそれぞれ,どのような出産をしたいかを出産前に自分で計画することです.当院では,妊婦さんの希望に合わせた出産を行っております.

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ご家族の入室

家庭的雰囲気というからには,ご家族の方々の分娩前後の入室は可能です.分娩に関しましては入室時間の制限はありません.

ご家族の分娩立ち合い

 ご主人の分娩の立ち合いも可能です.その際,父親学級への参加といったものは特にごさいません.立ち合い出産は,御主人だけでなく,親,兄弟,姉妹,お子さま,親友など,特に制限はありません.出産時の赤ちゃんのビデオ撮影,写真撮影も自由です.

無痛分娩

 痛いお産,好きですか?
当院では,できるだけ苦痛を伴わないお産(安産)をめざしています.

 当院の無痛分娩は和痛分娩(痛みを和らげる)や減痛分娩でも麻酔分娩でもありません.文字どおり無痛(痛みを無くすこと)を目標としております.もちろん個人差がありますので効きの悪い方も稀にはおられますが,目標はあくまでも痛みをゼロにすることです.痛みに対して弱い方,陣痛やお産に対する恐怖感をお持ちの方は,選択肢の一つとしてお考え下さい.無痛分娩の技術を提供いたします.

※当院では,麻酔科標榜医(小泉純一郎元厚生大臣認可)を取得している院長が担当いたします.院長が出張で不在でない限り,昼,夜,日曜,祝日,盆,正月,クリスマス,ゴールデンウィーク,シルバーウィークなど関係なくいつでも可能です.

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計画分娩

 ご希望がありましたら計画分娩も行っております.ただし計画分娩は,子宮の出口が出産に対して準備が出来ている(ある程度開いている,軟らかくなっている,赤ちゃんの頭が下がっている)ことが条件となります.子宮の出口が開いていない状態では無理しない方が良いです.

分娩誘発

 当院では医療事故防止のため,および自然分娩を基本としている関係上,医学的な理由が有る場合に限り陣痛促進剤を使った分娩誘発を行なっております.病院側の身勝手な都合による社会的理由(平日に産ませたいとか昼間に産ませたい.お盆やお正月,ゴールデンウィークやクリスマスを避けて生ませたい等)での分娩誘発は行なっておりません.

帝王切開手術

 しっかりとした強い陣痛があるにもかかわらず分娩が全く進行しない場合や,母児にとって経腟分娩が危険だと判断された場合(逆子や前回帝王切開)に行います.

 麻酔は基本的に硬膜外麻酔による下半身麻酔で起きたまま行いますので、赤ちゃんのうぶ声を聞くことが出来ます。無痛分娩と同様に手術後の痛みも確実に取り除くように心がけています。痛みが無いので手術したその日から歩いています。

写真:妊婦のイメージ

 帝王切開手術終了後、約6時間半の様子です。傷の痛みや頭痛、足の痺れがないので、自分で歩いて赤ちゃんのいる新生児室へ見に行っているところです。

 手術中出血が多かった等、特に問題が無ければ手術終了当日から皆さんこのように歩いています。

病診連携・紹介・母体搬送

 当院では基本的に,リスクの無い妊婦さんを対象として診療しております.糖尿病などの合併症妊娠や重傷の妊娠性高血圧症,切迫早産などで未熟児が生まれると予測される場合や胎児に異常が認められた場合など,当院で管理出来ないと判断された場合には新生児センターのある鹿児島市立病院・鹿児島大学病院・今給黎病院と連携し,紹介いたしております.さらに緊急時の場合は救急車で母体搬送いたしております.

赤ちゃんの聴力検査

 当院では希望者には,産まれてから退院までの間に赤ちゃんの聴力検査を行っております.生まれつきの難聴を早期発見するのが目的です.発見が遅れますと言葉を覚えることが出来ず,話すことが出来なくなります.

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無痛分娩について

写真:妊婦のイメージ

痛いお産,好きですか?

当院では,できるだけ苦痛を伴わないお産(安産)をめざしています.


 お産や陣痛と聞いて、まずイメージするのは「痛い」ではないでしょうか。実際に経産婦さんによっては前回の出産で体験した激痛がトラウマ(心的外傷)となり、子どもは欲しいけれど次の妊娠をためらうという人もいます。しかし、痛みへの恐怖だけで「もう1人」を諦めてしまうことはとても残念なことです。

 痛みを感じず冷静に産めることで、2人目、3人目も出産したいと思える人が増えてほしい。そんな思いで当院では希望者には「無痛分娩」を実施しています。痛くて泣き叫びながらの出産ではなく、立ち合いの家族とおしゃべりしたり、時には動画撮影をしたりしながらでも出産できるのです。
 「そんなお産が本当にあるの?」と思われるかもしれませんが、当院なら実現できます。これまでにも数多くの妊婦さんが当院の「無痛分娩」を選択され、笑顔で出産をしてきました。
 あなたが痛みゼロのお産をリラックスした雰囲気の中でできるよう、院長はじめスタッフ一丸となり、全力でサポートします。

はじめに

 産痛に対する考え方や受け止め方には,民族の文化や風習あるいは宗教的なものによって違いがあります.わが国においては,一般的に分娩の痛みに耐えることが母になる資格でもあり美徳とされてきました.また医学の場においても,妊娠出産は成熟女性の生理的現象であり,自然のままが良いとの考え方もあります.しかし産婦にとって出産に伴う痛みは,身体的苦痛でありストレスであることには間違いありません.特に出産や陣痛に対して強い不安感や恐怖感を抱く産婦は,自制心や協調性を失いやすく容易に過換気になります.絶叫する程度はかまいませんが,出産中に暴れながらお産は,赤ちゃんにとって危険です.

 頭痛,歯痛,首痛,胸痛,腹痛,腰痛,膝痛をはじめ,虫刺されや火傷や打撲など,本来「痛み」とは,異常事態を知らせるサインであり,生体防御反応です.しかしながら分娩に伴う「痛み」は分娩が始まったというサインですが,それ以外は妊婦にとって何の意味もありません.激しい痛み刺激のストレスから,子宮胎盤循環を低下させ,胎児切迫仮死や難産を招くこともあります.従って何らかの方法で無痛分娩を行い,産痛を積極的にコントロールすることは,出産のクオリティーを高めるうえでも重要です.

 無痛分娩の方法は,薬物等を使わない暗示的なもの(ラマーズ法,ソフロロジーなど)を含め多種多様でありますが,これらは確実に産痛を除去することは不可能だと考えます.(ヒッヒッフーと呼吸しても,フッフッヒーと呼吸しても,痛い人は痛いです)したがって何らかの麻酔による方法が確実性があり,最近では硬膜外麻酔が最も良く利用されています.

 当院では,硬膜外麻酔法による無痛分娩を行っております.麻酔が効きますと大声で悲鳴をあげていた産婦さんがぴたりと静かになり,にこにこ笑いながら立ち合いのご主人や私達スタッフと冗談を交わしながら赤ちゃんを生むことが出来ます.全身麻酔ではありませんので意識ははっきりしています.また,この方法は産道を軟らかくし,難産を安産に変える作用をも合わせ持っております.分娩中の内診の時にも全く苦痛がないこと,赤ちゃんの通過による産道の傷(裂傷)が出来にくいこと,分娩後に傷を縫う時にも全く痛みが無いことなども大きな利点です.

他の麻酔法と比べ硬膜外麻酔の利点

 脊椎麻酔と比べ効果の発現は緩徐ですが,カテーテルの留置によって長時間の持続が可能であり血圧下降も比較的少なく,調節性が良いことが挙げられます.
 局所麻酔薬の選択と適切な濃度,量によって”いきみ”の協調が得られます.そしてこのことは,ガス麻酔や鎮痛,鎮静薬で意識がもうろうとした状態での出産でなく,意識のはっきりした状態で自分自身で出産した満足感を得ることが出来ます.赤ちゃんへの影響はほとんどありません。

 分娩時に外陰部が広がりやすく,会陰切開無しに(もしくは少しの切開で)済むことが出来ます.

硬膜外麻酔の欠点

 麻酔技術に熟練を要し手間がかかります.また麻酔効果が現われるまでに15分程度の時間がかかります.時として陣痛が弱くなり分娩までの時間が長引くことがあります.その場合には、適切な陣痛になるように陣痛促進剤を使用いたします。麻酔が効きすぎた場合,最後の”いきみ”の力が入らず,吸引分娩しなければならないことがあります.

※当院では,麻酔科標榜医(小泉純一郎元厚生大臣認可)を取得している院長が担当いたします.院長が出張で不在でない限り,昼,夜,日曜,祝日,盆,正月,クリスマス,ゴールデンウィーク,シルバーウィークなど関係なくいつでも可能です.

手順

 入院後,しっかりとした陣痛が始まっていることを確認します.その後、ベッド上で横向きに寝ていただいて、おでこと膝を近づけるようにエビのように丸くなっていただき,腰からカテーテル(細いチューブ)を留置します.妊婦さんが「痛みを取って欲しい」と希望した時、カテーテルを通して局所麻酔薬を投与します.15分程度で効いてきますが,時々血圧や脈拍、痛みの程度をチェックいたします.

※ 点滴の確保や胎児心拍のモニタリングは、無痛分娩であってもなくても行います。

無痛分娩中の制限

 飲食:誤嚥性肺炎の危険を減らすために、無痛分娩中は原則として食事を禁止しています。水かスポーツドリンクの飲水は可能です。

 トイレ・歩行:足が痺れていなければ、トイレ・歩行は許可しております。 

起こり得る副作用や合併症(教科書に一般に記載されている項目)

 a.分娩遷延:分娩第1期には大きな影響はありませんが、子宮口全開大後の分娩第2期が停滞して子宮収縮薬による陣痛の促進、鉗子分娩・吸引分娩が増加します。帝王切開になる率は上昇しません。

 b.血圧低下:無痛分娩を開始した直後にお母さんの血圧が低下することがあります。点滴を増やしたり、血圧を上げる薬を使用するなど適切に対応することが必要です。

 c.胎児心拍数の低下:無痛分娩を開始した直後に赤ちゃんの心拍数が低下することがあります。お母さんに酸素を投与するなど適切に対応することで、赤ちゃんに影響することはほとんどありませんが、胎児心拍数が回復しない場合には、緊急帝王切開を行うことがあります。

 d.頭痛:局所麻酔の影響で分娩後に頭痛を起こす可能性が1%程度あります。この頭痛は立ったり、座ったりすると強くなるので、授乳が辛いと感じることがありますが、多くは1週間以内になくなります。頭痛がひどい場合には、積極的な治療法もありますので、我慢せずにご相談下さい。

 e.発熱:硬膜外麻酔の影響で38度以上の発熱を起こすことがあります。発熱のメカニズムは分かっていません。

  f.かゆみ:麻酔薬の影響でかゆみを感じることがあります。多くの場合、がまんできないようなかゆみではありません。

 g.腰痛、下肢の神経障害:腰痛や下肢の神経障害は分娩後にまれにみられる合併症です。麻酔により下肢の神経障害が生じることもありますが、無痛分娩との直接の因果関係のない、分娩そのものに起因するものもあります。

 h.排尿障害:無痛分娩に伴って一時的に排尿障害が起こることがありますが、症状が退院時まで持続することは非常に稀です。

【極めて稀な重篤な合併症】

 以下の重篤な合併症は非常に稀であり更に後遺症を残すようなものはさらに稀と考えられます。また初期の段階で適切な対応を行うことで重篤になることを防止することができます。

 a. 局所麻酔薬中毒 : 局所麻酔薬の過量投与や、血管への注入などが原因で起こります。初期症状として口が痺れや耳鳴りが起こります。血管内投与の場合は痙攣が起こることもあります。適切な初期対応で重篤になるのを防止する必要があります。

 b. 高位・全脊髄くも膜麻酔:硬膜外麻酔で使用するカテーテルがくも膜下に迷入することにより起こります。局所麻酔薬使用後、急に足が動かなくなったり、腕までしびれが広がったり、息が苦しくなるような症状が起こります。適切な初期対応で重篤になるのを防止する必要があります。

  c. 硬膜外血腫・膿瘍:硬膜外麻酔で、背中に針を刺すときやカテーテルを抜くときに、硬膜の外に血腫(血のかたまり)ができて、神経を圧迫することがあります。硬膜外膿瘍は、カテーテルを入れたところに発生するうみのかたまりです。血腫と同様に、神経を圧迫して感覚や運動を麻痺させることがあります。また、脊髄くも膜下麻酔でも、脊髄くも膜下血腫や脊髄くも膜下膿瘍ができることがあります。初期の段階でどんどん悪くなる下肢のしびれなどが症状として現れます。起こった場合は画像診断と整形外科手術による除去が必要となります。

  d. 薬剤アレルギー神経障害、アナフィラキシーショック : 薬剤に対するアレルギーが原因で起こります。

おわりに

 特に理由が無ければ,無痛分娩をしてはいけないという決まりも無ければ,しなければならないという決まりもありません.痛みに強い人,弱い人それぞれいます.あくまでも陣痛を経験しそれに耐え,出産するのは産婦さん自身です.その方が出産の感動,感激,満足感は大きいかもしれません.しかしもし,苦痛に耐えるのが嫌で無痛分娩を希望されるなら当院はそれにお応えいたします.前もって希望を言っていただいてもよろしいですし,陣痛が始まって痛みに耐えられなくなってから言っていただいてもどちらでもかまいません.当院では,経膣分娩の66%の妊婦さんが無痛分娩で出産されています.
 「痛みに耐えてこそ母親」
なんていう発想はもう時代遅れです.陣痛と良い母親になる,ならない,は全然別の問題です.でなければ,陣痛を体験しない男性は良い父親にはなれないことになります.
 「自分ばかりこんな楽なお産をしても良いのだろうか?」
と思うかもしれませんが,
 「いいんです」
また,出産の後には育児が控えていて,そちらの方がより体力を使います.もともとお産は1人1人違うものです.その選択肢の一つとお考え下さい.お産の最終目標は,母児共に元気に退院していただくことですが,その過程において産婦さん方が納得のいく良いお産のお手伝いが出来れば幸いと存じます.

 無痛分娩の説明は母親学級の中で説明しております。

無痛分娩の実績

 中村レディースクリニックでは無痛分娩目的で来院される妊婦さんが多いため,これまで院長(麻酔科標榜医)個人の経験として2300例あまりの無痛分娩を経験してきました.2023年は経膣分娩のうちの72%の妊婦さんが無痛分娩を選択されています.これまで1例も事故はありません.

 無痛分娩のタイミングは,赤ちゃんを出す医学的な理由が無い限り,自然陣痛が始まってからとしています.計画無痛分娩の場合は,予定を決めたうえで子宮口を機械的に開き,陣痛促進剤を使用して分娩することが前提となります.したがって,予定外で陣痛が始まったり破水した場合は対応出来ない・対応しないのが一般的です.また,うまく分娩が進行しない場合には帝王切開となってしまいます.
 当院では基本的に自然に陣痛が始まるのを待ってからの無痛分娩ですので,夜間や休日も普通に無痛分娩を行っております.自然陣痛待ちだと分娩も進行しやすく,帝王切開にもなりにくいのがメリットです.希望者には、計画無痛分娩も行っております。
 また院長は日本産科麻酔学会会員で毎年学会に参加(たびたび発表も)しており,無痛分娩講習会等にも参加して日々研鑽を積んでおります.さらに,安全で快適な無痛分娩管理を維持向上させるために,無痛分娩コンサルティング会社であるLA Solutionsと契約し,常にアドバイスを受けられる体制をとっております.

 院長が不在の際は、産婦人科専門医および産科麻酔の専門の医師2人体制で留守をしていただいております。

1997 麻酔科標榜医取得
2017.7.23 J-CIMELS 受講・合格
2018.8.19 無痛分娩講習会受講
2019.2.23-24 ALSO受講・合格
2019.9.23 JALA主催「無痛分娩の安全な診療のための講習会 安全な産科麻酔の実施と安全管理に関する最新の知識の修得及び技術の向上のための講習会(カテゴリーA)」受講
2019.9.23 J-CIMELS 硬膜外鎮痛急変対応コース(カテゴリーB) 受講・合格
2020.3.22 無痛分娩講習会受講
フラフ:年別の分娩全体に占める無痛分娩の割合
フラフ:年別の分娩全体に占める無痛分娩の割合

 当院の無痛分娩は全く痛みが無いので、赤ちゃんが産まれるその瞬間をご自身で動画撮影しているところです。2020年〜2021年はコロナ禍で、ご家族が分娩に立ち合えないことが多かったため、このように我が子の誕生の瞬間をご自身で記録する方が増えました。


無痛分娩をしてもらったけど、結局は痛かったのよね!?

 このような話しを聞いたことがあるかもしれません。妊婦さんの体型も背の低い人、高い人、痩せ型の人、肥満体型の人、背骨が曲がっている人、カテーテルの入りにくい人、麻酔薬が効くまでに時間がかかる人など様々です。

 無痛を始めてから分娩の終了まで痛みを取り除き、さらに100人中100人全員を満足させることはなかなか難しいものです。あの人は痛くなかったみたいだけど自分は痛かった、ということは一般的にあり得ます。しかし、中村レディースクリニックでは100%を目指して取り組んでいます。

中村レディースクリニックにおける、無痛分娩体験者への意識調査結果はこちら→

一般市民向けの無痛分娩講演会です。

以下に,当院での無痛分娩体験妊婦さんの感想を付記致します.

無痛分娩体験妊婦さんのコメント→

フラフ:年別の分娩全体に占める無痛分娩の割合
フラフ:年別の分娩全体に占める無痛分娩の割合
フラフ:年別の分娩全体に占める無痛分娩の割合

バースプラン

写真:母親の指を握る赤ちゃん

バースプランとは妊婦さんがそれぞれ,どのような出産をしたいかを出産前に自分で計画することです.当院では,妊婦さんの希望に合わせた出産を行っております.例えば…

入院から出産までの間

自分の好きな楽な姿勢で過ごしたい.家族といっしょに過ごしたい.好きな音楽を聴きたい.シャワーを浴びたい.進行具合をその都度教えて欲しい.腰をさすって欲しい…など.

出産について

出来るだけ自然に産みたい.立ち合い出産をしたい.計画出産をしたい.どうしても我慢できなかったら無痛分娩にしたい.最初から無痛分娩にしたい.写真,ビデオ撮影をしたい…など.

※立ち合い出産は,御主人だけでなく,親,兄弟,姉妹,お子さま,親友など,特に制限はありません.
※計画分娩は,子宮の出口が出産に対して準備が出来ている(ある程度開いている,軟らかくなっている,赤ちゃんの頭が下がっている)ことが条件となります.子宮の出口が開いていない状態では無理しない方が良いです.
※無痛分娩は,院長が出張で不在でない限り,昼,夜,日曜,祝日,盆,正月,クリスマス,ゴールデンウィーク,シルバーウィークなど関係なくいつでも可能です.
※ビデオ撮影は,三脚で固定した方が楽です.

出産直後について

カンガルーケアをしたい.ヘソの緒を夫に切ってもらいたい.赤ちゃんと記念撮影をしたい.おっぱいを吸わせたい.胎盤を見たい…など.

※カンガルーケアとは,生まれたばかりの赤ちゃんを,すぐにお母さんの胸の上で抱っこしていただくことです.カンガルーケアは,赤ちゃんの抵抗力を高めて体外での循環に順応しやすくしたり,母児の絆を強めたりするメリットがあります.また,すぐにおっぱいを吸わせることもできます.

授乳について

できるだけ母乳哺育をしたい.早めに仕事復帰したいので母乳とミルクの混合でいきたい…など

入院中の生活について

家族を泊めて欲しい.育児が初めてなので色々教えて欲しい.お風呂の練習は夫も参加させて欲しい.お産直後から赤ちゃんと同室したい.疲れている時は赤ちゃんを預かって欲しい…など,自由に計画してみて下さい.

里帰り分娩

分娩予約

お電話での分娩予約でかまいません.特に分娩予約金などは必要ありません.

里帰りの時期

遅くても分娩予定日の4週間前までには里帰りして受診していただきますようお願いします.受診したその日が出産では困ります(^^).妊婦健診は予約制となっております.里帰りした際は,妊婦健診の予約を入れて下さい.

写真:里帰り出産のイメージ

持ってくる物

母子健康手帳,健康保険証,前医からの紹介状(これまでの経過,検査結果など)

母親学級

祭日でない限り,毎月第3火曜日の15:00より,出産に関する母親学級を行なっております.可能な限り(特に初産婦さん)出席していただきますようお願いします.

もっと詳しく→

院内オリエンテーション

毎月第4金曜日の13:30より小児科の先生による母親学級を行なっております.その後,院内のオリエンテーションを行なっております.お部屋のご希望やご主人の宿泊のご希望などございましたら,承ります.
その他,入院案内,入院費用案内,パンフレットなどは,受付でお申しつけ下さい.

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出産育児一時金

写真:母親とあかちゃん
  1. 支給額が変わります
    令和6年現在、50万円となっております.

  2. 直接支払い制度が実施されます
    かかった出産費用に出産育児一時金を充てることができるよう,原則として医療保険者から出産育児一時金が病院などに直接支払われる仕組みに変わります.
    今後は原則50万円の範囲内で,まとまった出産費用を事前に用意しなくてもよくなります.

※出産費用が50万円を超える場合は,その差額分は退院時に病院にお支払い下さい.また,50万円未満の場合は,その差額分を医療保険者に請求することができます.

産科医療補償制度

── 新しいいのちの誕生

これほどしあわせな瞬間はありません.
お産の現場では,赤ちゃんが健康で元気に生まれてくるために,医師や助産師などがたいへんな努力をしていますが,それでも予期せぬできごとが起こってしまうことがあります.
「産科医療補償制度」は,お産をしたときに何らかの理由で障害を抱えた赤ちゃんとそのご家族のことを考えた新しい補償制度です.

  Q   いつからスタート?
A 2009年1月以降に生まれた赤ちゃんから対象になります.
このため,分娩機関(病院,診療所,助産所)での手続きの開始は,2008年10月からとなります.

  Q   補償対象は?
A 原則的には体重2000g以上,かつ,妊娠33週以上のお産で重度の脳性麻痺となった赤ちゃんが対象になります.
ただし,妊娠28週以上の場合も補償対象となることがあります.

  Q   補償内容は?
A 看護・介護のために,600万円が準備一時金として,その他に総額2400万円が補償分割金として20年間にわたり支払われます.

  Q   原因を知ることはできる?
A この制度では,分娩機関に協力してもらい可能な限り原因分析を行ない,その結果をご家族にお知らせします.
また,再発防止にも役立てていきます.

  Q   どこでお産をしても大丈夫?
A この制度に加入している分娩機関でお産をすると,万一の時に補償の対象となります.
里帰り分娩を含め,分娩機関がこの制度に加入しているか必ずご確認下さい.
この制度に加入している分娩機関では妊婦の皆様に,この制度の対象者となることを示す「登録証」を交付します.出産前の事前登録を行なってはじめて補償対象となりますので,必要事項の記載などについてご協力をお願いします.

産科医療保障制度についてのお問い合わせ
 電  話 03‐5800‐2231
 受付時間 午前9時~午後5時(土日祝除く)
 加入分娩機関などの情報についてはこちら

おぎゃー献金

「おぎゃー献金」とは心身にハンディキャップを持って生まれた子供たちを応援するためにスタートした献金活動です.そもそもの始まりは今から38年前.鹿児島県の産婦人科医,遠矢善栄先生が重度の心身障害を持った姉妹を診察する中で,「健康な赤ちゃんを産んだお母さんたちの喜びや感謝の気持ちをハンディキャップを持って生まれた子供たちのために生かしてもらおう」と思いつき,協力を呼びかけたことがきっかけでした.

遠矢先生の提案を(社)日本母性保護産婦人科医会が「おぎゃー献金」と命名.昭和39年には全国運動として発足させ,現在に至っています.おぎゃー献金が始まった1年目の昭和39年度に集まった献金は1800万円でしたが,運動が全国に広がるにつれて献金額も年々増え,平成11年度は1年間で1億5726万円が集まりました.

集まった献金は,毎年慎重な審査を行ったうえで,心身障害児のための施設や作業所などへの施設援助,および心身障害児に関する研究を行っているグループなどへの研究援助のための補助金として贈呈されます.ある施設では車椅子や機能訓練機器,新生児救急車となって,またある施設では子供たちの遊具や施設の修繕費として…….「おぎゃー献金」に寄せられたたくさんの善意は,ハンディキャップを持った子供たちの幸せな未来を支えるために,日本の各地でしっかりと役立てられているのです.

赤ちゃんがほしいと思ったとき,人はみんな「五体満足な子を」と望みます.でも,残念ながらすべての人がそれがかなうわけではありません.

健康な赤ちゃんを授かることは,何よりも幸せなことです.が,それは,「他の誰かが大変な目を引き受けてくれたからこそ,自分のところには健康な赤ちゃんが生まれたのだ」ということです.そして,「障害を持った子のお母さん」というのは,「自分が引き受けなければならなかったかもしれない運命を背負ってくれたお母さん」なのだと.……こう考えていけば,ハンディキャップを持った子やそのお母さんをみんなでサポートするのはごくあたりまえのことだと,自然に思えてくるのではないでしょうか?

ハンディーのある子供やそのお母さんをサポートする方法はいろいろあると思います.が,大切なのは, まずそれを自分のこととして考えられること.健康な赤ちゃんが生まれても,胸に刻んでおいてほしいなと思います.


おぎゃー献金の振替用紙の請求先
 〒162-0842
 東京都新宿区市ヶ谷砂土原町1-2 保健会館内
 (財)日母おぎゃー献金基金
 TEL.03-3269-4739 FAX .03-3269-4730
 ホームページアドレス http://www.ogyaa.or.jp

臍帯血保存について

 ☝️でも説明しています。

臍帯血とは? へその緒の中の血液

お腹の赤ちゃんとお母さんをつないでいるへその緒は,赤ちゃんに酸素や栄養を送り続ける命綱です.大切な役割を果たしているへその緒は,医学用語で「臍帯」と呼ばれています.「臍帯血」は,その中を流れている血液を指し,そこには幹細胞(かんさいぼう)という,体のさまざまな種類の細胞の元になる細胞がたくさん含まれています.

たとえば,赤血球・白血球・血小板などの「血液の元」となる造血幹細胞や,神経・筋肉・心臓・腎臓・血管・骨・皮膚などの元になる細胞など,多種多様な細胞に分化できる可能性を持つ多能性幹細胞が取り出せることから,臍帯血への医学的な関心は近年急激に高まっています.

なぜ臍帯血がいい? 採取時の安全性,簡便性というメリット

幹細胞は,臍帯血の中だけでなく,骨髄や抹消血などにも含まれています.そうした中で今,臍帯血に注目が集まっている理由は,幹細胞を豊富に含んでいる上に,安全性や簡便性などの面でも,臍帯血からの採取に多くのメリットがあるからです.

臍帯血は何に使われる?

現在

血液疾患などの治療に有効性を発揮

白血病,悪性リンパ腫,再生不良性貧血など,正常な血液を作ることが困難になる疾患の有効な治療法に「造血幹細胞の移植」があります.出産時に臍帯血から取り出し,凍結保存しておいた造血幹細胞を患者さんに移植する治療は,現在では世界各国の医療機関で積極的に行われています.

造血幹細胞移植は,造血幹細胞を移植して正常な血液を作ることができるようにする治療ですが,他人の骨髄からの幹細胞を使う場合は,提供者(ドナー)の白血球の血液型といわれるHLA型が本人の型と一定以上一致しなければ(確率は数千万分の1)移植を行うことができません.骨髄採取は,ドナーにも負担がかかります.

臍帯からの移植は,ドナーの負担がないことに加えて,移植可能なHLA型の範囲が広いのが特徴です.特にご家族は,非血縁者に比べて高い確率でHLAの型が適合します(赤ちゃん本人なら100%,赤ちゃんのきょうだいは4分の1です).

我が子の臍帯血を保存することにより万一将来,我が子が白血病などになった場合に保存しておいた臍帯血の中の造血幹細胞を移植することにより,命を救うことが可能となります.

将来

損傷した体の一部や臓器を造り出す再生医療への応用

再生医療とは,病気や事故によって失われたり,弱ってしまった体の一部や臓器を補充することを目的に,組織や臓器を造り出す=再生させる医療です.国家プロジェクトとしても重点が置かれている再生医療の研究には,世界中の医療機関が熱心な取り組みを見せ,すでに血管・角膜・皮膚の再生や,これまで難治と思われる疾患などの治療が現実のものとなりつつあります.

自己の幹細胞であれば,倫理上の問題や拒絶反応の心配もなく安全に利用できるため,再生医療への応用という意味では自己の幹細胞を保存しておくことは,我が子を救う手段として大変重要になります.

臍帯血治療の適応領域

治療に臍帯血が利用されている病気

  • 白血病
  • 再生不良性貧血
  • 悪性腫瘍
  • 代謝異常

まもなく臨床研究が開始される病気

  • 脳性麻痺
  • 脳損傷
  • 水頭症
  • 低酸素虚血性脳症
  • I型糖尿病

今後治療が期待される病気

  • 脊髄損傷
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー病
  • 心筋梗塞
  • 抹消循環障害

臍帯血の保管バンクは? 「公的」と「民間」のバンキングシステム

臍帯血を保管するシステムには2つの種類があります.1つは,お母さまの善意によって臍帯血を必要としている第三者に無償で提供する「公的バンク」.もう1つは,赤ちゃん本人とご家族の将来に備えて保管する「民間バンク」です.

中村レディースクリニックでは,赤ちゃん本人とご家族の利用を目的に備えて保管する,民間臍帯血バンクである「ステムセル研究所」での保管を依頼しております.「ステムセル研究所」は,日本では最も歴史と実績があり,信頼のおける民間臍帯血バンクです.
※公的バンクに寄付してしまった臍帯血は,本人には戻って来ません(自分の臍帯血を自分のために,税金を使って保管することは出来ないというのがその理由のようです).

実際に臍帯血を採取・保管するためには,妊婦さんが直接「ステムセル研究所」に申し込みと契約をする必要があります.契約をしますと,臍帯血採取のための「採取キット」が自宅に郵送されます.分娩時には,その「採取キット」を持参して入院,出産に臨むことになります.

多量の幹細胞を含むフレッシュな細胞

臍帯血には,生まれたてのフレッシュな幹細胞が多量に含まれています.

わずか5分で安全に採取が完了

臍帯血は出産の際,切り離されたへその緒から採取します.採取は分娩室内で5分足らずで完了し,赤ちゃんにもお母さんにも痛みや危険は全くありません.採取のためだけの入院の手間や麻酔をかけられるという負担が無いことが,臍帯血採取の大きな特徴です.

必要な時にいつでも利用が可能

採取した臍帯血は分離後,生きた細胞のまま凍結保管されます.将来の病気の治療などの場面で必要になった時には,いつでも引き出して使うことができます.

赤ちゃんの聴力検査について

はじめに

 赤ちゃんの耳は聞こえるでしょうか?元気に生まれても,このような質問を時々受けます.

 子供の脳は,受け取る感覚刺激の量に応じて発達しますので言葉の習得と能力発達のためには,聴覚が必要です.聴覚障害をもって生まれた子供は,出生直後から十分な感覚刺激を受けることが出来ないため,言語能力を完全に発達させることが出来ません.米国では毎年24,000人以上もの子供が聴覚障害をもって生まれますが,その多くは言葉をしゃべり始める2歳を過ぎるまで発見されません.ろう学校に通う子供達は耳が聞こえない(或いは聞こえにくい)ため言葉が覚えられず,言葉をしゃべることが出来ずに手話を使います.これまで,生まれながらに聴覚障害をもった子供達の多くに,言葉の習得や社会能力の発達の遅れが認められます.しかし,生まれてすぐに難聴であることが発見された子供は,速やかに対応することで障害の程度にかかわりなく,聴力が正常な子供達と同じように言葉を習得し,社会能力を発達させる可能性が高くなりました.

検査時期

出生後より退院までの間(入院中)に,ぐっすり眠っている時に検査します.目を覚していたり体を動かしている間は検査できません.

検査方法

赤ちゃんの耳にヘッドホーンのような物を付けて,コンピューターで自動的に解析します.赤ちゃんは,痛くも痒くもありません.

異常が出た場合

異常が出た場合は耳鼻科で改めて精密検査を行い,どの程度の異常かを調べます.その後,専門家によるフォローをいたします.

おわりに

この検査は,生まれながらの聴覚障害を早期発見するのが目的です.異常無く生まれても生後,中耳炎等を頻回に繰り返すことによって聴覚障害をおこす可能性はあります.

写真:聴力検査風景

聴力検査風景

無痛分娩体験妊婦さんのコメント

中期の母親学級を受講した時に,無痛分娩に関して院長先生に説明を聞いたので,もし耐えられなかったら・・・と頭の中に入れておきました.まさか自分でもこの方法で赤ちゃんを産むなんて思ってみなかったので,一つの経験としていい勉強になったと思います.初めてのお産でその痛みや状況も未知の世界だったし,”いざ”とかまえてはいたものの妊娠自体にそもそも個人差がある訳だから,その痛みとか出産に至るまでの経緯は一人一人違うので私に耐えられる痛みは自分なりにわかった上で無痛分娩に変更して出産がものすごく楽になりました.でも最初からではなく,ある程度陣痛の痛みを経験してから途中で切り換える方法が私は良いと自分が経験してみて思いました.初めての子供だったので,ぜひ頑張って産みたいと思って出産に臨んだものの,あの痛みをそのまま感じながら産むというのは少し自分でも不安でした.注射を背中にした時はチクッとしたけれど,その後は痛みは全く感じ無く,ほんとに赤ちゃんが出て来るその周期もわかって,いきむ時もスムーズに出来て立ち合った主人も一緒になって二人で赤ちゃんを産んだという感じでした.出産の痛みを男の人は理解できないから,痛がっている奥さんの横で腰や背中をさすってもらっても逆に気が立っている奥さんにしてみれば”もう邪魔だ”とか”男は役に立たん!”と思われがちです.でも無痛分娩にすれば,奥さんも痛みもやわらいでリラックスして出産に臨めるから痛がる奥さんの出産より,会話が出来るぐらいの出産の方が,お父さんになる男性の方も立ち合いやすいんじゃないかなと思いました.新しい出産のスタイルだと思います.(C.K.さん.H11.12.6出産.初産婦)


本当に麻酔で痛みがとれるのだろうか?自然分娩に比べたら感動が薄いのでは?と不安でしたが,痛みが無いにこしたことはないと思い,病院の説明を聞いて無痛分娩にしました.いざ陣痛が始まり苦しくてたまらない中,麻酔を入れると地獄から天国へ行くような気分で楽になり,意識がはっきりとしたままで赤ちゃんの誕生を迎えることが出来ました.先生方のリードでいきむことも出来ましたし,無駄な体力を消耗しない分,スムーズにお産が進んだと思います.もちろん,元気な赤ちゃんを見た時の感動は今でも忘れられず,この次も絶対無痛分娩にしたいです.(M.M.さん.H11.12.16出産.初産婦)


初めての出産で不安だらけでした.特に陣痛のことなど友人に聞き,皆これは経験しないと…すっごく痛いけど,生まれたら何とも言えない感動があるといいます.もともと私は痛みに弱く恐怖心が強い様な気がして心配でしたが,皆それを乗り越えているのだから,私もきっと大丈夫と思っていました.
いざ,自分が出産を迎える日が来ました.夜中に破水がありましたが,お腹は別に痛みもなく朝まで寝ていました.そうしたら少しずつお腹が張り痛みだしましたが,まだ大丈夫だと思い分娩室へ.そこからは強い痛みが始まり,息を吸っていいのか吐いていいのか頭の中がパニック状態で,急きょ無痛分娩をお願いしました.後は痛みも和らぎ冷静になり赤ちゃんが出てくる感じもわかりました.そして感動もあります.恐怖のままで生むより,私は無痛分娩で良かったと思います.そして赤ちゃんへの愛情も自然分娩の人と変わらない自身があります.(Y.S.さん.H12.1.28出産.初産婦)


半信半疑のまま,途中から希望した無痛分娩だったのですが(子宮口7cm時点で)痛みに耐え切れず麻酔をしてもらいました.麻酔が効いている間は不安と恐怖から逃れられ,かなりリラックス出来ました.その後,どれくらいの時間が経ったのか覚えていないのですが麻酔が切れ又再び激しい陣痛が来ました.その時から出産まで,結構時間があったように思います.麻酔をもっと早く希望したかったです.でも,私としては陣痛の痛み,麻酔中のリラックス,出産の痛みをすべて経験出来,かわいい赤ちゃんを産む事が出来て良かったと思っています.(A.K.さん.H12.1.29出産.初産婦)


”無痛分娩”というお産の方法があることは出産の本などを読んで知っていましたが,私のまわりに経験したことのある人がいなかたので最初は考えてもいませんでした.母親学級のとき,この病院で無痛分娩を行っていると聞き,まず母に相談しました.”みんな普通に産んでいるんだから”と母は言いましたが,お産の痛みはどんなものだろうと考えるだけでも不安だったので希望することにしました.
私は無痛分娩というのは陣痛を感じることなく,すぐに産まれるものかと思っていました.子宮口がある程度開いてから麻酔を入れると聞きお産の前はとても不安でした.
予定日を1週間過ぎても陣痛が来なくて,結局陣痛促進剤を使うことになりました.最初は生理痛位の痛みでこんなものかと思いましたが,どんどん強くなる痛みに耐えられなくて本気で死ぬんじゃないかと思いました.ところが麻酔をうって少し経つと痛みがだんだん弱くなっていき,いざ分娩というときは軽い生理痛位の痛さでした.半分位の痛さと聞いていましたが一番痛かった時とは全然比べようもないくらい楽でした.自分の体から赤ちゃんが出てくるところを見てて不思議な気分でした.
いきみ方もよくわからず,言われるままのようなお産でしたが,赤ちゃんの産めた喜び感動は,なんて口で言いようもありません.自然分娩が一番感動が大きいと人は言いますが私には多分…というか絶対無理だったと思います.
陣痛で苦しかった時,”もう赤ちゃんはいらない”と思っていましたが,かわいい赤ちゃんを産むという最高の感動を感じ無痛分娩で産ませていただき本当に良かったと思います.(M.K.さん.H12.2.2出産.初産婦)


赤ちゃんの頭が少し大きめと言われていました.途中までは(子宮がある程度開くまで)陣痛もちゃんとあり,自然分娩と同じ痛みも体験出来ました.痛みに耐えられなくなって麻酔をしてもらったら,アッと言う間にまずは背中の付近から,その後腰,お腹と痛みがスーッと取れ,10分の1どころかゼロに近くほとんど痛みがわからなくなりました.でも,力む時の感覚はちゃんとわかります.痛みが無いため力も入れやすく切開も全然感覚が無くてとてもリラックスして出産が最後まで出来ました.とにかく先生に任せて何も心配無く産めました.出産は痛くて怖いというイメージがありましたが無痛分娩をしたことによって解消されました.(K.S.さん.H12.2.21出産.初産婦)


無痛分娩は,これまで私が抱いていたイメージとかけ離れたものでした.私の場合,初産ということもあり陣痛の周期が不規則なうえ進行も遅く感じられました.精神的な疲れも出始めた頃,陣痛促進剤投与により陣痛を誘発してもらい,その後気の遠くなるような痛みが3時間程度続いたように覚えています.その姿を見て心配された先生のご判断で無痛分娩に切り替える事となりました.注射自体の痛みは陣痛のため全く感じず,10分程で効果が現われだし,20分後位ではそれまでの痛みが,ほぼ1/3程度まで軽減されました.分娩の際は多少足のシビレが感じられ,いきむのに苦労したものの無事元気な赤ちゃんを出産することが出来ました.
私は無痛分娩について,読んで字の如く全く痛みの無い,すなわち母となった実感が味わえないような出産だと考えていました.痛みを全く無くす訳ではなく軽減させる.その加減には高度な技術を要するものと素人ながらに思います.こうした技術を持ち合わせた先生のもと,無事出産出来た事に感謝するとともに,これから出産を迎える友人たちにもこのような分娩方法もあるという事を伝えたいと考えています.中村院長先生,そして私の出産を支えて下さった助産婦の方々,本当にありがとうございました.(M.A.さん.H12.3.2出産.初産婦)


最初は無痛分娩をするにあたって陣痛の痛みが和らぐとか体力などの不安がありましたが,今思うと本当に無痛分娩で良かったと思います.何よりも赤ちゃんが産道を通る感覚がはっきりわかり,このことで母親としての実感もあり精神的にも体力的にも安心して産めることが出来ました.私は次回も無痛分娩にしたいと思っています.(S.M.さん.H12.3.4出産.初産婦)


出産前は頼らないで頑張る予定でいましたが,いざ陣痛が始まると腰が砕けてしまうような痛みを感じ途中で”やめてほしい””帝王切開でも何でも良いからとにかく痛みをどこかに捨てたい”という思いで途中急きょ,無痛分娩に変えてもらいました.少しずつ痛みがひいてきました.分娩の頃にはだいぶ和らいでいたので,いきむ事に集中出来たように思います.二人目は最初から無痛分娩でお願いしたいです.(R.T.さん.H12.3.5出産.初産婦)


初めは怖かった無痛分娩.でも私はして良かったと思う.あの痛みが続いていたら,もう子供は一人でいいと思った.出産する時も痛みはほとんど無いし.でも子供に対して少し申し訳ないと思った.お母さんだけ楽な思いをして….でも私は次も多分無痛分娩だと思う.普通に産んでも無痛分娩でも出産には変わりはない.(S.O.さん.H12.3.11出産.初産婦)


無痛分娩については雑誌を見て前々から知ってはいましたが”薬”という怖いイメージが強くて痛がりの私でも”自分には関係無い”という感じで,母親学級で院長先生が説明して下さった時もただ何となく聴いていました.
ところがいざお産を迎え陣痛が強くなっても子宮口が開かず”もういやだー”という時に”無痛分娩にするね?”と聞かれたら,怖いながらも痛みに耐えられず,すんなり”お願いします”と答えてしまいました.薬が効いてくると,今までの何時間もの痛みは何だったの?と思えるほど楽になりました.赤ちゃんの頭が大きくても無事出産出来たのも無痛分娩にしたからだと思います.有難うございました.(M.A.さん.H12.3.14出産.初産婦)


中期の母親学級で,この病院で無痛分娩を行っていると聞き,私はまず主人と相談して出産に対する不安が少しでも軽くなるのだったらと思い希望しました.
「予定日から1週間待って陣痛が来なかったら入院して下さい」と言われた時から,私の周りに無痛分娩を経験したことのある人がいなかったので無痛分娩に対する不安が強くなりました.結局,陣痛は来なくて促進剤を使うことになり,最初は生理痛の痛みより軽い軽いと余裕でした.しかし,どんどん痛みは強くなり頭の中は真白で「逃げたい」気持ちでいっぱいでした.
その後,麻酔を入れると「地獄から天国」ってこの事なんだと実感しました.そして気分も楽になり,出産を冷静に迎える事が出来ました.そして我が子の誕生をしっかり感じ,しっかり見る事が出来ました.本当に無痛分娩で良かったと思った瞬間でした.次も絶対無痛分娩にしたいと思います.(T.I.さん.H12.4.24出産.初産婦)


今回,第3子を出産するにあたり初めて無痛分娩で出産しました.第1子は2975gで出産したのですが,第2子は3770gでした.その時は,もう本当に死ぬ思いで出産したのを今でも覚えています.今回は,その時よりも絶対に大きいと母親の感の様な物を感じていましたので,あんな苦しい思いをするのは嫌だなあと思いつつ陣痛を迎えました.
説明書がロビーに置いてあるな,くらいに思っていて,分娩室に入室してから助産婦さんに「無痛分娩って,どんな?」と質問し,大きな赤ちゃんならしといた方がいいということ,痛みが和らぐということなど説明を受けて,すぐしてもらうようにお願いしました.痛いというのは麻酔をする時ぐらいで,陣痛に関しては「あ,今きてるな」くらいのもので,二人経験したあの痛みは何だったんだろうと思う程.生まれてくる赤ちゃんは苦しい思いをするんだろうに私はこんなに楽でいいの?と思うくらい痛みはありませんでした.
案の定,第2子を越える大きさでの出産でしたが,本当に痛い思いをする事無く出産しました.無痛分娩を勧めてくれた助産婦さんに感謝です.痛みに弱い方は,本当におすすめです.(K.S.さん.H12.5.1出産.経産婦)


私は「無痛分娩」の事は以前より知っていて,痛みがなく出産出来るなんていいなとは思っていましたが希望はやはり「自然分娩」でした.私は初産で陣痛の痛みというのがどれくらいのものか想像がつきませんでしたが,それなりに覚悟はしていました.いざ陣痛が始まり最初は我慢出来る「痛み」だったんですが,分娩室に入って2分間隔くらいに痛みが来るようになった頃から我慢出来ず,おもいっきり叫んでばかりいました.それを見ていた助産婦の方が「無痛分娩」を勧めてくれました.腰からチューブを入れるのが痛かったんですが麻酔が効くまでにそんなに時間はかからず,その後は痛みがだんだん小さくなってきて最後は「少しお腹が張るかな」という感じでした.何よりも良かったと思ったのは分娩中の内診も全く痛みが無かった事です.麻酔をする前は内診が痛くて力が入り助産婦の方を困らせていたんですが,麻酔が効いた後は痛みが無いので,そんな事もありませんでした.出産もそのまま痛みは無く,しかし意識や感覚はきちんとあったので,いきむ事も出来「出産」の満足感は充分得られました.
私は「無痛分娩」を経験出来て良かったと思います.とてもリラックスして出産することが出来ました.出産に対しては多かれ少なかれ不安や恐怖はあると思いますが,「いざという時は無痛分娩もあるんだ」という気持ちで臨めば,不安や恐怖も少しは軽くなって,出産は精神的にも肉体的にも楽になると思います.(Y.M.さん.H12.5.11出産.初産婦)


私が「無痛分娩」の言葉を聞いたのは,母親学級の時でした.その時は,そういうのもあるの?…と聞き流していました.ところが35週目の健診で「無痛分娩を…」とのお話しでした.その日は家族に話しをしながら,不安や心配もありましたが,人生の先輩である母達や姉達に「先生や病院のスタッフの方々は出産のプロ.その方々が勧めるのだから,安心しておまかせしなさい.」との一言に,頑張ろう!と思えました.何しろ初めてのことばかりの妊娠,出産です.まわりのアドバイスは心強かったです.「無痛分娩」というのは,出産の日までどこか私の中で「?」が残っていました.でも,いざ出産となりいどんでみると,「まな板の上の魚」といった感じで,言われるがまま,なされるがままでした.
後日談で,母や姉の話しを聞くと,私がいかに楽な出産をしたのかわかりました.こればかりは,三人三様,人それぞれの経験なので比較ばかりは出来ませんが,私にとっては良い体験でした.
子供をとりあげて下さった,先生方及びスタッフの方々に心より感謝を述べたいと思います.本当に有難うございました.(K.T.さん.H12.6.8出産.初産婦)


私の無痛分娩(硬膜外麻酔)を経験しての感想は一言でいうと”最高!”です.
一人目の出産は,自然分娩で70時間位の陣痛を経験した私は,二人目の出産を直前に迎え,強い不安感を持っていました.超音波で子供の頭が大きいことがわかっていましたので,無痛分娩をした方が良いかもしれないと言われていましたが,絶対無痛分娩!と決めて出産にのぞんだわけではありませんでした.
実際のところ,二人目とはいえ,一人目の出産の時の痛みを全て覚えているわけではありません.(だからこそ,次を生もうと思えるのだと思います.)それが陣痛が本格的に始まった途端,リアルによみがえってきて,あとはただただ無痛分娩が出来る条件が整うのを必死に待って痛みに耐えました.思わず声が出て枕や台をかきむしるほどの痛みが,先生が麻酔を入れて下さったら,すぐに消えていきました.前回のお産では子宮口の開くのが異常に遅かった私ですが麻酔のお陰で体の余分な力みが抜け,素直に赤ちゃんが降りることが出来,麻酔を入れてからいきむまでの時間はあっとい言う間でした.痛みをこらえるのはもちろんですが,いきみをのがすのもとても難しかった事を思い出すと,今回のお産は本当に苦しまなかったと思います.
最後にいきむ時もしっかりと自分の力で赤ちゃんを生むのに変わりはないし,最後まで意識がはっきりしているので満足感も充分にありました.
産後の回復も早いし,本当に最高です.これから生む女性や,まだずーっと先の話しですが私の娘にも絶対,無痛分娩を勧めたいと思います.(S.U.さん.H12.6.8出産.経産婦)


「びっくりしないでね.二人いるよ」
そう先生に教えられてから帝王切開のことで頭がいっぱいで無痛分娩のことなど考えてもいませんでした.出産予定日の約2ヶ月半前には安静入院し,やっと出産の日を迎えました.”36週目までもてば合格”という先生の言葉を信じて指折り待つ出産の日.頭の位置の違う2人が”もういいよ”という日の3週間前,普通分娩可能な正常な向きに変わった時は驚きました.ただ一人が産まれた後,もう一人がくるんと変わる可能性があるということで帝王切開の可能性も捨てられず…麻酔と手術の準備をしたうえでの普通分娩でした.
約20時間続いた微弱陣痛も,陣痛促進剤で激しい痛みに変わり,先生の「痛みをやわらげてあげるね」の言葉と同時に無痛分娩への突入です.腰から下がふわーっと温かくしびれてきて―その後は周りにいる先生や看護婦さん,主人,母と話しをしながらお産に臨める状態でした.長期入院で先生や看護婦さんたちにとても良くしてもらっていたので楽しく話しをしながら産めたことが一番良かったと思います.結局二人とも普通分娩で産めたのも無痛分娩の力もあったのでは…と思っています.この世の中にこんなに愛しい存在があったんだよと教えてくれた二人に会えた今,やっぱり無痛分娩にして下さった先生に心から感謝しています.次は女の子が欲しいと秘かに思う私は,この次も心から信頼,安心出来るこの病院で無痛分娩でと心に決めています.(S.T.さん.H12.6.13出産.初産婦.双胎妊娠)


私は初めての出産で,最初は赤ちゃんをただ楽しみにするというワクワクという気持ちだけでしたが,予定日が近づくにつれて不安や恐怖が増えてきました.先生方に相談したところ,この無痛分娩という方法を教えて頂きました.でも痛みのない出産といっても私の周りには無痛分娩を経験した友人もおらず,全く不安を感じなかった訳ではなかったので一応知識として頭に入れておいて,決断はしませんでした.
結果として途中からの麻酔を使っての出産でした.もちろん心から本当に良かったと思います.”痛みに耐えてこそ出産,立派な母親”と言われる方もいますが,経験した私は,何故みんな無痛分娩を選択しないのだろう?と思うぐらいです.そして充分,自分で産んだという実感もあります.
先生や皆さんには心より感謝はもちろんです.もし,あのままだったら元気な赤ちゃんを出産できていたかわからない位です.ありがとうございました.(N.K.さん.H12.6.14出産.初産婦)


出産前に先生から無痛分娩を勧められた時,正直言って少しショックでした.でも,赤ちゃんの頭が大きいので子宮と産道を広げる為に良い方法だという事を説明して頂き,納得しておまかせする事に決めました.
実際は思っていたよりは陣痛の痛さも軽く,「このまま自然分娩でいけるかも」と途中思っていました.でもイザいきみだしたら,その痛さはこの世のものと思えない位で,一時パニックに近い状態になりました.その時先生が「産道が裂ける恐れがあるので無痛分娩の方が良いかも」とおっしゃったので「とにかく先生の思うとおりにして下さい」とお願いしました.
麻酔が効いてきたら精神的にも肉体的にもとてもリラックス出来,それからは教えて頂きながらいきむ事もスムーズに出来ました.赤ちゃんが産まれてくる感覚もしっかりと感じる事が出来,最後産まれてくる瞬間は先生が私を起こして下さり,自分の目で見ながら赤ちゃんを産む事が出来たのが最高の感動でした.
痛みに耐えられる自信もあったし自然に分娩したいと思っていましたが,無痛分娩で出産する事でより出産をリラックスして乗り越える事が出来,本当に良かったです.先生方をはじめ病院の皆様,本当にお世話になりありがとうございました.(Y.K.さん.H12.6.15出産.初産婦)


赤ちゃんの頭が大きいと伺っていたので出産当日に無痛分娩にして頂くことに決めました.どうしようか迷ってはいたのですが,母親学級の時説明を受けていたのと最近友人が無痛分娩で出産し色々と様子を聞いていたので不安はありませんでした.かかる費用も東京で出産した友人は無痛専門の病院でお産したので90万円弱かかったらしいのですが,こちらは通常の費用プラス16,000円ということで心配はありませんでした.
麻酔の針を刺す時や,産後針を刺していた箇所が痛かったりはしましたが,出産時におそってくる陣痛と比べると比較にはなりません.麻酔が入ると嘘のようにさっきまでの猛烈な痛みは無くなり,周りについてくださる方々と話をしたり自分自身もパニックにならず,割と冷静にお産にのぞめたと思います.どうして女性だけがこんな痛い目にあうの!と思いましたが,赤ちゃんの顔を見るとあの痛み(産後のこれまた痛い切開やお尻の痛み)とひきかえに大切なものを得たんだと実感します.
赤ちゃんが大きめのサイズでなかったら普通に産みの苦しみを味わおうと思っていましたが,今となっては無痛分娩にして良かったと思っています.むろん途中の陣痛も体験できたし,赤ちゃんが出てくるのもなんとなくわかったし,初めから最後まで下半身が麻痺している訳ではないので,それなりに産みの苦しみも味わえました.良い選択だったと思います.
※麻酔が切れてきた時,理事長先生に「少しは痛みを味合わんと!」と言われました.私はひたすら院長先生がみえるのを待っていました.
先生方,スタッフの皆様の御尽力と医療の進歩に深く感謝しています.有難うございました.(C.K.さん.H12.6.24出産.初産婦)


もし痛みに耐えられなくなったら,無痛分娩にしよう….母親学級で無痛分娩のことを知ってから,ずっとそう思っていました.正直,初めての出産なので自分の力で痛さにも耐え出産したいと思いましたが,痛さに耐えられるかどうか自信もありませんでした.その日の朝から陣痛が少しずつ始まり昼過ぎから痛みが強くなり,さらに規則的に陣痛が起こり,夜7時過ぎに入院することになりました.子宮口は3cmしか開いていないのにすごくすごく痛く,9時半頃には自分の中でこの痛さ以上の痛みが来たら出産出来ないとまで思えてきたのです.そこで無痛分娩にすることに決めました.点滴を入れ,薬を入れ,麻酔が効くまで時間はかかりましたが,その後陣痛に苦しむことはありませんでした.薬を入れたお陰で,普通なら明け方頃産まれるはずだったのが早くなり,その日に出産.いきみの回数もすごく少なく済んで,会陰切開も無しに楽に出産することが出来ました.また出産する時は,最初から無痛分娩を希望しておこうと思います.(S.A.さん.H12.6.30出産.初産婦.)


「無痛分娩」という言葉は知っていましたが,具体的にどういうものかはわかりませんでした.三年半前の一人目の出産の時は自然に陣痛が来てそれなりに痛くなり,赤ちゃんもするりと降りてきて何のトラブルもなく産まれましたので,今回は二人目ということもあって更に楽だろうと思っていたのです.ところが子宮口は半分以上開いているのに赤ちゃんはなかなか降りてこないし,陣痛は強くなるどころか時間が経てばおさまってしまうし,まさか促進剤を使うなどとは思ってもみませんでした.破水の後には腰から下が砕け散るような激痛が何度も押し寄せてきてパニック状態になり,こんなはずじゃなかった!!誰か助けて!!と心の中で叫んだ瞬間どこからか仏様の声が…
「黒木さん,痛みを取って様子をみましょう.」院長先生の救いの手が差しのべられ,赤ちゃんもようやく降りてきてくれて無事に出産することが出来ました.
今まではお産は自然が一番と思っていましたが,今回の経験から人が手を加えるということの大切さ,叉ありがたさを実感しました.(Y.K.さん.H12.7.7出産.経産婦.)


最初は絶対痛みに負けることなく出産に臨もうと思っていましたが,体重増加による難産(子宮口がなかなか開かず,赤ちゃんが降りてこない)と,次第に強くなる陣痛にだんだん耐えられなくなり,こんな痛い思いをしてまで子供を産むことに頭の中がパニックになってしまい,途中無痛分娩をお願いすることにしました.先生が処置して下さっている間,痛みを知らずに産むことで赤ちゃんに対して罪悪感みたいなものがあり,ちゃんと母親として認めてもらえるのか,不安もありました.また母親になるために皆,乗り越える痛みから私は逃げて「私も産んだのよ」と言えるのか?少し恥ずかしくなる気持ちもありました.
しばらくして,嘘のように激しい痛みから開放された時,また新たな気持ちで出産に臨もうという気持ちになれました.麻酔が効いてくると痛みは無いのですが,時々くる陣痛は,お腹の張りで実感することが出来ました.最後に赤ちゃんが出て来る時も,「ここまで出て来ている,頑張っていきまなきゃ」と,ちゃんと自覚も持てました.
頭の中でイメージしていた無痛分娩とは,分娩台に上がり時間になると何の感覚すら無く産まれるくらいのものでしたが,実際には痛みから来る恐怖心を取り除いてくれ,ちゃんと母親になるという意識を持ちながら出産出来る斬新な出産方法だと思います.無痛分娩のお陰で次の出産も前向きに考えることが出来ました.最後に,体重管理を怠った私の大変な出産に最後まで一生懸命御尽力下さいました,先生方及びスタッフの皆様に心より感謝申し上げます.(Y.S.さん.H12.7.17出産.初産婦.)


無痛分娩という方法があることは本を読んで知っていましたが,実際自分がこの方法で産むとは考えてもいませんでした.”みんな産んでいるから私も大丈夫”という強い自分がいました.母親学級を受講して,破水が先に始まってしまうと陣痛の時間がそれだけ長いと聞かされたとき”それだけはイヤだな”と思いました.が,明け方破水があり急きょそのはは分娩室へ……
確かに長く,とてもつらかったです.そこで先生にも勧められ,私もこれ以上はガマンできないという所まで頑張って無痛分娩に切り替えていただきました.麻酔する時少し痛かったけど陣痛の痛さに比べれば天と地との差でした.その後はだいぶ楽になり無事出産することが出来ました.二人目も絶対無痛分娩にしようと思います.(H.O.さん.H12.7.26出産.初産婦.)


私は陣痛の途中で無痛分娩に切り換えました.”無痛分娩”とは本や母親学級で少し知っていましたが,人間を産み出すのだから痛くてあたりまえ,母や祖母,友人などみんなが通ってきた道だから頑張ろう,頑張らなくちゃいけない!と思っていました.しかし,いざ陣痛が始まり痛みが強くなるにつれて口では表現できないほどになってきました.大げさな言い方かもしれませんが自分が自分でない様な…自分の体でないような…痛みの中で,頭の中で”無痛分娩””無痛分娩”と回り始め看護婦さんに「無痛分娩に切り換えてください.お願いします」と言いました.後は笑みがこぼれる出産になりました.「赤ちゃんが大きかったので無痛分娩じゃなかったら大変だったかも」と先生に言われ無痛分娩にして本当に良かったと思います.
次もし出産の機会があれば,その時は何も迷うことなく最初から無痛分娩でお願いするつもりです.最後に無痛分娩で本当に良かったと思います.(A.O.さん.H12.8.19出産.初産婦.)


内診で先生に産道が狭いし硬いと言われ,初めての出産だったので不安が倍増でした.夜中の破水で始まり,子宮口が3cm開いた状態で分娩室に入りました.
5cm開くまで7時間かかり,おまけに底腹でヘルニア持ちなので陣痛はお腹より腰がちぎれるくらい痛く,破水による熱で体力もなくなり急きょ無痛分娩に切り換えました.5cm開くまで陣痛を充分すぎるくらい味わえて,立ち合った姉も,自分が死ぬんじゃないかと思うぐらいでした.ちゃんといきんで普通分娩と変わらない方法で出産し,感動もしました.お産というものは難儀,苦労するものという考えはもう古い様な気がします.早く,無痛分娩が抵抗無く使われればいいと思います.
私は自分の体を知ったうえで次も無痛分娩をお願いするつもりです.(K.A.さん.H12.8.23出産.初産婦.)


無痛分娩については,母親学級で初めて知りました.それに,まさか自分がお世話になるとは…
予定日に2日遅れて,午前9時に7~9分間隔の陣痛が始まり,ずっと縮まることなく午後11頃やっと5~6分間隔になり病院に連絡し入院となりました.自分の中では”もう赤ちゃんの頭もそこまで来ているんじゃないか?””あと少しなんだろうな”と思っていましたが,初めてのお産ということもあり4.5cmしか開いておらず9月4日の午前2時頃「あとどれぐらいかかりますか?」と聞いたところ「今日中には生まれると思いますよ!」と言われ,頭の中は「???」でいっぱいでした.それから2時間激しい痛みに必死に耐えましたが,体力の限界とこれからどれくらいかかるか分からない不安で無痛分娩をお願いしました.
腕に点滴をし背中に麻酔をすると私の場合すぐ効き始め,うそのように楽になりました.(気がつけば30分位寝ていました.)それから3時間半後ようやく出産となりました.陣痛はそのまま自然にきているので少しお腹が張るくらい.その波を先生や助産婦さんの声に合わせていきみ,「下を見て!」と言われ,見ると赤ちゃんの姿が!!まさに痛みのない自分の力で頑張ることの出来る出産だと思いました.後陣痛と言われるものも感じないまま,胎盤が出てくる時は気持ちがいいくらいでした.
無痛分娩は痛みを無くするだけではなく,お産を早めてくれるすごいものです.長い陣痛に耐え,無痛分娩に助けられてやっと出てこれた赤ちゃんの姿を見,泣き声を聞いた時はあふれ出る涙をおさえることができませんでした.(N.U.さん.H12.9.4出産.初産婦.)


私は今回2人目のお産でした.1人目は普通分娩でした.子供の体重が3620gの大きい子でしたので,とっても産むのも,頭が出るのもとても大変でした.1人目を産んですぐ思った事は「もう絶対に子供はつくらないぞ」と思いました.
ところが上の子が1歳になる前に妊娠がわかって,正直言って考えました.またあの痛い思いをして産まないといけないんだったら……色々考えていると,友達に無痛分娩がある事を聞いて中村レディースクリニックに足をはこんでいました.先生に相談をしてみると無痛分娩が出来ると聞いて,それから不安も取れて残りの妊娠生活も楽しいでした.
いよいよ陣痛が始まり病院に行き,すぐ無痛分娩の用意をしてもらいました.無痛分娩は痛みも無く先生と看護婦さんと会話をしながらお産が出来ました.子供が出てくるときも,目の前がボーッとすることもなくハッキリ見れてとっても良かったです.私は子供が大好きです.ただお産の痛みがいやで子供は1人でいいと思っていましたが,今思うと無痛分娩が出来るのならば何人でもほしいです.これからお産する方々に教えてあげたいです,無痛分娩の良さを……
とっても,いいお産が出来ました.ありがとうございました.(Y.T.さん.H12.10.19出産.経産婦.)


絶対に自分には関係ないものだと考えていた無痛分娩ですが,今言えることはただ一つ「あー,して良かったな」の一言です.
無痛について書いてあった資料を頂いて帰り家で読んでみたことはありましたが痛みはあまりないとは書いてあれ,あれを読んでいるかぎり痛そうだし何だか恐ろしいなあと思い,それならば普通に自然に出産した方が良さそうと思っていました.
しかし,あの強い陣痛が1分おきにやってくるのに本当に耐えられずこのままでは本番まで体力が持たないと考えた結果,途中で無痛をお願いしました.本当にあの資料に書いてあった通り痛みはそれ程無く,陣痛に比べると全くと言っていい程で本当に楽になり普通に会話が出来るようになったのにはびっくりでした.赤ちゃんにも影響は無いということでしたし自分自身がまずだいぶ落ち着き,リラックスした気分のまま赤ちゃんを出産できて一つ一つ実感しながら出産できたことがすごく良かったと思います.出産の瞬間とか,その前後の記憶を鮮明に残すことが出来たのも無痛のお陰かなと思いました.赤ちゃんは痛みに耐えて頑張ったのに私は楽な方に逃げてしまったのかなと,ちょっと考えてやっぱりしない方がよかったのかなと少し思いましたが,他のお母さん達も無痛だったと話しを聞いて安心の気持ちが芽生えました.
無痛分娩で生ませてもらってありがとうございました.本当に良かったでした.(E.N.さん.H12.11.15出産.初産婦.)


私は33才の初産婦です.この年齢ともなると友人や先輩方から,出産,陣痛についての”苦痛談”をイヤという程聞かされて一応覚悟はしていましたが,母親学級で無痛の事を聞いていざという時はお願いしてみようかなとは考えていました.年齢の事(体力面)や後半の健診で普通より頭が大きいと言われていましたので,少しでも楽になるのならと思って,本格的な痛みが始まって3時間ぐらいして先生からの助言もありお願いすることにしました.
背中に注射するのは少し辛かったですが,陣痛をあと何時間も耐える痛みに比べたら楽だったと思います.注射をして10分経ったのか経たなかったのかそれぐらいの間に,今までの痛みが本当にうそのようにスーッと無くなり,いつの間にか(出産が始まるちょっと前まで)うとうと眠っていました.この日は月曜日で家族も仕事などで付き添える人がいなくて痛みのひどい時はちょっとへこみそうになりましたが,無痛のお陰で家族が来てくれた時まで余裕で迎える事が出来,無駄な体力を消耗する事なく出産に臨めました.
出産も先生やスタッフの方々の御協力によりスムーズにする事が出来ました.赤ちゃんがこの世に生まれ出てくる瞬間をゆったりした気持ちで迎える事が出来,感激もひとしおでした.涙が止まらず幸せな瞬間をきちんと見ていられる,そんな出産だったと思います.出産後もすぐに家族と普通に会話をし,赤ちゃんの顔を見ながら触れながら喜びを分かち合えた点でも良かったと思います.
痛みに耐えなければ母親ではないように考える人もいますが,私は無痛を選択して良かったと思います.最後に,先生ならびにスタッフの皆様方,いろいろ本当にお世話になりありがとうございました.家族的な暖かいムードの中,赤ちゃんもゆったり育つような気がします.また2人目,3人目の時には,ぜひ今度はもっと早くから無痛をお願いしたいと思います.同じ時間を過ごすなら,痛いより痛くない方が私はいいと思いますので…その時はまたよろしくお願いします.(M.S.さん.H12.11.27出産.初産婦.)


先生から初めて無痛分娩の話しを聞いた時は,私には関係ない事だと思い全く興味がなく主人とも「普通に産めばいいよね」と笑い飛ばしていました.けれども,私の体重も胎児の大きさも標準を超えてしまって,自分でも難産になることが予想できました.その不安を家族に相談し話し合った結果,子供は今後も何人かつくる予定で母体だけでなく胎児への負担も軽くなるのならばと,無痛分娩を選ぶことになりました.
そして出産当日,麻酔をしてもらう前は予想以上の陣痛の痛みに涙すら出ず,途中でやめられるものならやめてしまいたいとさえ思いました.けれども麻酔後は今までの痛みがウソのように消え,陣痛が来る感覚はあるので,先生と助産婦さんの声に合わせて落ち着いていきむ事が出来,そしてこの目で赤ちゃんが産まれて来る瞬間を見届ける事が出来ました.
無痛分娩のお陰で肉体的にも精神的にも楽に出産することが出来,無痛分娩を選んで本当に良かったと思っています.二人目以降もぜひ無痛分娩で産みたいと思います.(T.S.さん.H12.12.4出産.初産婦.)


私が無痛分娩を本当に知ったのは2回目の母親学級に出席したときでした.それまではTVなどで紹介しているのを何となく見たり聞いたり(女優さんなどがやったとか話してたり)していただけだったので,どんなものか言葉通りの事しか分かりませんでした.しかし母親学級できちんと説明を聞いたらとてもお産がスムーズにいきそうで,自分もあまり苦しまないで済むという大きなメリットが!
私は迷うことなく申し込むことをこの時,心に決めました.
いざ当日,最初から申し込んでいた分,麻酔の前処置もすぐ終わり(背中にチクッと注射の痛みを我慢すると後は全く痛くありません)不安な気持ちも怖さも無くなりました.先生の話しでは陣痛の痛みに耐えきれなくなってギリギリになって申し込む人がほとんどだという事ですが,私は初めから申し込んでおいた方が本人の為になると思いますしお勧めです.初めからだと先生方も余裕で前処置に集中出来ますし(笑).本人も陣痛が軽いうちに前処置が終わるので楽です.また,陣痛やお産の進み方に合わせて点滴や麻酔もしてくれるので,本当に痛みが良いタイミングでスーッと消えて行くのです.陣痛が2分間おきという最高潮の痛みの中,背中に薬が注入されるとあっと言う間に痛みが消え去りました.全く陣痛が感じられず,信じられないくらいでした.心配になってこちらから「本当に陣痛きてますか?そのまま止まったんじゃないですか?」と聞いたほどです.(もちろん陣痛はさらに進んでいて大丈夫でした.)私の場合,一番痛い時の陣痛を10とすると,薬を入れてからの陣痛は0に近かったです.分かってもらえるでしょうか?こんな説明で….というわけで,辛い痛みが消えて出産に集中出来ました.陣痛と子宮口の開く痛みがダブルで来てたら耐えられませんでした.本当に….出産直前まで普通におしゃべりする余裕までありましたから.本来ならきっと無理ですけど.辛い陣痛を乗り越えてこそ「出産」と思われている方もいるでしょうが,乗り越えずに済めばなお良いですよね.今,無痛分娩にしようか悩んでいる人がいるなら,私は絶対にお勧めします.私は二人目の時も必ず申し込みたいです.ちなみに女の子を無事産むことが出来ました.本当にありがとうございました.(M.S.さん.H12.12.23出産.初産婦.)


母親学級で初めて無痛分娩のことを知り,興味は持ちましたが麻酔などへの不安感もあり初めは自然分娩で産むつもりでした.でも定期健診で産道が狭く赤ちゃんの頭部が大きいとのことで先生から無痛分娩を勧められました.
元々無痛分娩に興味はあったものの,やはり出産は痛みを伴ってこそかな,とか出産の達成感が得られないんじゃないかな,などと迷いがありました.が,陣痛の痛みなど全く知らない自分にとって出産は,はっきり言って怖いものであり無痛分娩でお願いしようと自分の気持ちが固まってからは,全く分からない痛みに対する不安や恐怖心もなくなり安心した穏やかな気分で出産を迎えることが出来ました.
いざ出産となりLDRに13時間いた自分にとって無痛分娩で本当に良かったと思いました.思ってたより陣痛も感じることが出来て,分娩時は自分でいきむことで出産できたので出産の達成感も得られ,スムーズに出産出来たのは何よりも赤ちゃんに良かったと思います.無痛分娩のお陰で痛みから体力を消耗することもないので出産後もかなり元気です.難産になると思っていただけに無痛分娩によって安産となり良かったです.(Y.I.さん.H13.1.4出産.初産婦.)


通院当初,普通分娩予定だったのですが出産間近の内診で産道が狭く,出産の際母児共に大変だということで母親学級などで説明を受けていた無痛分娩に切り換えました.
多少不安があったものの,予定日を一日過ぎて出産日を迎えました.待ちに待った陣痛で,時間を計りながら頃合を見て病院に駆け込みました.定期的にやってくる陣痛に耐えながら,院内スタッフの皆さんと先生の手早い処置であっという間に無痛分娩の準備が終わりました.しばらくすると砕けそうな腰の痛みや下腹部の痛みが嘘のように引き,鈍い痛みだけを感じるようになりました.赤ちゃんの心拍や陣痛の波を測るメーターを見ながら出産を待つ余裕もある程です.
いざ,いきむ時,痛みが少ないのでこつがいるので結構大変でした.でも,冷静でいられたから落ち着いていきみ,呼吸もうまく出来たのだと思います.これで陣痛があったらパニックを起こしてきっと冷静でいられなかったかもしれません.骨盤が狭く赤ちゃんが出にくく時間がかかったので吸引もしました.
無事赤ちゃんが出て来た時とても嬉しく感激しました.いざ産んでみるととても不思議な感じで,お腹にこの子が10ヶ月も入っていたんだと少し信じられない気分でした.母子共に無事出産という大仕事を終えられたのは暖かく声をかけ出産に携わった先生やスタッフの皆様のお陰です.感謝の言葉を言っても言いつくせません.
普通にしろ無痛にしろ,子供を産む喜びは何事にも代えられない,いい体験だと思います.(A.H.さん.H13.2.5出産.初産婦.)


母親学級で無痛分娩の説明を聞いて”いいな”とは思いましたが,私の場合は初産ということもあって特に申し出をしようとは思いませんでした.心の何処かで”私は安産体型だから,きっとお産は軽いだろう”と思い込んでいたのです.
出産予定日の1週間前に自宅で破水し,そのまま入院.24時間以内に来るであろう陣痛を待ち続けましたが,結局陣痛は起こらず促進剤を打つことになりました.早朝から始めたのに陣痛の波は不規則で子宮口も固いと言われました.そのうえ普通の陣痛は長い間”U”の波がだんだん短くなって分娩が始まるのに私の場合,間の休みは1~2分,次第にほとんど休み無しになり,ずっと付き添っていた主人と母との二人がかりで腰をもみ続けてもらいながらも,もう自分の中では限界でした.
と,先生の口から「無痛分娩にする?」という一言.”あーそういう手段があったんだ”と即決しました.背中に入れるチューブや注射は,それまでの痛さに比べると何てことありません.20分程で効いてくるということで自分自身もそして周りにいた家族にみ冷静さが戻ってきたのを覚えています.なかなか降りてこなかった赤ちゃんも麻酔の効果で”今までのは何だったの?”という位,すんなり降りてきてくれて分娩開始.いきむのは皆と同じ,もちろん意識もはっきりしていて心にもゆとりがありました.痛みは全く無いのに赤ちゃんの感覚は分かります.約30分の分娩に私はとても満足しています.もちろん次に産む時も無痛分娩にしたいと思っています.”楽をする”のではなく命の誕生を”実感する”一つの良い手段だと思うからです.(S.M.さん.H13.2.19出産.初産婦.)


母親学級の時に初めて「無痛分娩」というのがあると知りました.説明を聞いてみて危険性はないと知りましたが,正直言って初めは「安全と言っても麻酔を使うのは恐ろしい…」と抵抗がありました.けれど看護婦さんなどにもっと詳しく色々聞いてみるうちに無痛分娩に対する不安はなくなりました.私は3日かけて陣痛促進剤を使っての分娩となったのですが,3日間も陣痛が続いて精神的にもかなり参ってしまいました.陣痛に耐えられなくなって先生にお願いして無痛分娩にしました.麻酔を入れ始めて10分,みるみるうちに痛みが和らいでいくのが分かりました.20分もすれば完全に痛みは無くなりました.腰から下がしびれた感じになっていても強くいきむ事はきちんと出来るし,赤ちゃんが出てくる感触も分かったので「自分が産んだ」という実感もわきました.
二人目以降も無痛分娩で産みたいと思います.(Y.M.さん.H13.2.25出産.初産婦.)


母からの勧めもあり,痛さを感じないで産めたら良いなあと思っていたので,無痛分娩で産めて本当に良かったと思いました.痛くは無いんですが,ちゃんと子供が産まれてくるのが分かったのでとても嬉しかったです.次に子供を産む時も,無痛分娩で産もうと思います.友達にも教えたいと思いました.本当にありがとうございました.(S.Y.さん.H13.3.22出産.初産婦.)


初めてのお産を迎える恐怖と不安は,母になる喜び期待の何倍も大きく,出産ギリギリまで本でお産の様々な様子を読みあさっていました.体力,気力,お尻でっかち,生理痛無しと見るからに”安産”と人が言う私の気持ちは”絶対に耐えられる.人に耐えられて,私に耐えられないことはない.”と思っていました.
いよいよ予定日という次の日,突然破水.翌朝まで自然陣痛が起きずに促進剤で陣痛が始まった.時間が経つ毎に痛みは増し,次第に体は海老のように丸く固まり,震えて動けなくなるぐらいに痛みが襲って来ました.6時間後,これ以上の痛みが来るのかと看護婦さんに度々尋ねては,母親学級で教えていただいた”無痛分娩”が頭をよぎった.
「今,半分ぐらいかな.あと6~7時間と思った方がいいね.痛みは強く間隔も短くなりますよ.」
それでも頑張るだけ頑張るんだと,気をしっかり持ち直すが痛みは強くなるばかりでした.その40分後
「無痛分娩をお願いします.」
私としては残念な気持ちもありましたが,私の体は私にしか分からないと思い,決めました.その後出産まで痛みから開放され,天国へと導かれたかのような脱力感,安心感で余裕をもって出産することが出来ました.
無事出産した後は,会陰部痛,後陣痛,おっぱいの張り痛,おむつ代えなどの育児はもっと大変でした.私は,これからお産をする方に,ぜひ次の2つをお伝えしたいです.
1つは,先生がおっしゃった”陣痛と,良い母になるならないは別”あと1つは,”みんな違って,みんないい母,いいお産”ということです.スタッフのみなさん,ありがとうございました.(A.H.さん.H13.4.2出産.初産婦.)


4月9日,気付くと夫と二人出産の荷物をまとめ,大分発10時03分鹿児島行き”きりしま7号”に乗っていた.一度も訪れたことのない中村レディースクリニックに向かうためだ.地元大分の産院で(無痛分娩をしてもらう約束だったのに)4月6日予定日の当日,突然無痛分娩が出来ないと言われた.予定日を過ぎて促進剤と併用出来ないから….初産婦で高齢出産だから….という理由らしい.前もって何の説明もなく納得できるはずもなかったが,今は時間がな無い.痛みに弱い私はどうしても無痛分娩がしたかったのだ.
4月9日午前8:00,インターネットで無痛分娩体験妊婦さんのコメントを見て,ある一文が目にとまった.
予定日を1週間過ぎても陣痛が来なくて結局,陣痛促進剤を使い…』とある.「この病院どこにあるの?」すると夫がパソコンを開き「んーと鹿児島.」「行けるかも!.でも鹿児島まで行って受け入れてくれなかったら…」しかし院長先生の次のコメントを読んで勇気が出た.
『ヒッヒッフーと呼吸しても,フッフッヒーと呼吸しても痛い人は痛いです.特に理由がなければ無痛分娩をしてはいけないという決まりもなければ,しなければならないという決まりもありません.産婦さんが納得のいく良いお産のお手伝いができればと存じます.もっと詳しい話しをお聞きになりたい方は院長までどうぞ.』”どうぞ”と言われれば鹿児島も近いもんだ.しかし,予定日を3日過ぎ,今朝方おしるしのあった妊婦に大分から来てもよろしいという医者は,まずいないだろう.中村レディースクリニックには電話もせず,両親にもナイショで私たち夫婦は祈る思いで電車に飛び乗った.
初めて見る桜島が,ここまでの遠い道のりを感じさせる.15時30分,鹿児島駅に着いてタクシーに乗った.運転手が無愛想.理由はすぐにわかった.駅から歩いてすぐの距離だったのだ.
15時50分,尿を取って夫と診察室へ.先生が若い!.ここに来たいきさつを説明する.先生は(促進剤を使用する目的と無痛分娩の行為は別の目的で行うので問題ない.初産婦で予定日を過ぎていても可能なことなど)1つ1つ丁寧に質問に答えてくれた.そして母子手帳ひとつで来た私の健診を終え,受け入れてくれる(入院)ことに.
17時25分,自然に陣痛が来た.追い返されていたら今頃,大分行きの帰りの電車の中で陣痛ということに.ああ恐ろしい.20時,LDRルームへ移動.私の背骨は生まれつき”く”の字に20度近く曲がった側湾症だ.その背骨に先生は上手く管を通してくれた.大した痛みじゃない.背中に管を入れたまま,横向き,仰向けに姿勢を替えることも出来た.途中導尿を3回,痛みナシ.子宮口5cm開くまでは陣痛を体験することができた.あとは1時間半ほど麻酔が効いて,切れかけると追加をする.お腹のハリを感じている時が陣痛.内診の痛みも無し.産道を軟らかくする薬を入れる.少し足がしびれる.10cm全開大になると,ベッドがそのまま分娩台になった.もう産むの?腕時計を見ると4月10日午後12時10分.
「あのオ,すみませんけど夫を呼んでもらえますか?」看護婦さんにお願いする.先生が「ご主人は廊下で行ったり来たりしてたよ.」笑ってしまった.白衣を着せられ落ち着かない夫.
「ビデオの準備はいいの?」と先生に言われ,慌てて構える.
「ご主人は,そこに立って.」と言った先生の意図通り,後で見ると誕生の瞬間がプロ並みのアングルでビデオに撮られていた.いよいよいきむ段階になる.
「先生,足がしびれてるんですけど,いきめますかあ?」「うん,大丈夫!」麻酔のお陰で体力が十分残っている.私は,「さあ,こい!」と態勢を整える.
分娩開始から40分後,37才初産婦の私は4回いきんでベビーに会えた.頭が出る時の痛みも,会陰切開,縫合,胎盤が出る痛みも全てナシ.会陰切開も,ほんの少しで翌日は階段の上り下りも(エレベーターはある)すたこらサッサ.
我が子の泣き声を聞いた時の喜びと感動.無痛であろうと,なかろうと,かわりはしない.大分―鹿児島間の電車賃より安い無痛分娩の費用.わざわざ大分から来た甲斐があった.
インターネット時代の今,自分で病院を選び,医師を選ぶことが容易に出来るのだ.職場に復帰したら,自らの体験をクラスの生徒に,そして娘が大きくなったら話して聞かせたい.
今,私の腕の中で静かに寝息をたてている我が娘は南国の鹿児島生まれだ.
院長先生,理事長先生,スタッフのみなさん,本当によくしていただいてありがとうございました.ホームページに,”食事はあまり豪華ではない”とありましたが,大分では,にがうりを食することはあまりなく,3回ほどメニューにありましたが美味しくいただきました.松嶋菜々子似の若奥様にもきさくに声をかけていただき,アットホームな雰囲気の中で育児の勉強も出来,楽しい入院生活を送ることが出来ました.この次は親子3人で,のんびりと鹿児島の地を訪れたいと思います.(N.Y.さん.H13.4.10出産.初産婦.)

 院長より

「これは,ウソのようなホントの話しです.この御夫婦には全く驚かされました.鹿児島に里帰りでもなく,親戚がいらっしゃる訳でもなく,単に無痛分娩目的のために予約も紹介状も無しに大分から突然に来られたからです.十分なコミュニケーションや信頼関係やこれまでの経過がわからないままの出産を受けるのは,あまり良いものではありません.でも大分からわざわざ来られたのに追い返す訳にもいかず,また自分の腕を信じて来院したのだと思うとプロ根性で引き受けてしまいました.せっかく来たのに無痛がうまく効かなかったら…,というプレッシャーはありました.幸い無痛もバシッと効いて赤ちゃんも元気に産まれ,ご主人も出産に立ち合い出来,御夫婦が希望どおりの出産が出来て大満足で退院されたことは何よりです.」


今回,初めての妊娠だったので,うれしい反面,出産に対して恐怖感がありましたが無痛分娩で出産すると決めていたので少し安心して臨むことが出来ました.
陣痛らしき痛みを感じ始めた時には,もう10分間隔で1時間程様子を見て本当に陣痛か確認してから病院に電話しました.着いた時には子宮口が8cm開いていたので,生理痛程度の痛みのまま麻酔していただきその後,陣痛が遠のいてしまったと思うくらい痛みを感じなくなったので,本当に気持ちが楽になりました.赤ちゃんの頭が出てきているのを見せて頂いた時には,冷静に「すごい」とも思えました.いきみ方も先生方のおっしゃるとおりにいきんだらスムーズに赤ちゃんも出てきてくれたので,テレビで見るような汗を一杯かいて体力を使うような出産ではなく,自分自身もリラックスしてゆったりとした気持ちで出産出来ました.何よりも怖かった会陰切開もせずに済み,導尿も痛くなく本当に希望通りの満足のいく出産でした.両親や夫は反対などはしなかったのですが,友人には「生みの苦しみを味わないと…」と言われました.でもお見舞に来てくれた時に無痛分娩の良さを話たら,少し考えが変わったみたいでした.
GW中で無痛をしていただけないかもしれないという覚悟もしていましたが,丁度いらっしゃる時で本当に良かったです.二人目も無痛を希望するかはまだ考えていませんが是非また,宜しくお願いいたします.今回は本当にありがとうございました.(H.A.さん.H13.5.3出産.初産婦.)


無痛分娩を体験して…
上の子の時(3年前)は普通分娩だったのですが,子宮口は開かないし微弱陣痛で長い時間苦しんだうえ吸引分娩ということになり,出てくる時はアッという間だったけどかなりきつい出産を体験しました.
今回無痛分娩も初体験なのでドキドキしましたがやって良かったと思います.陣痛の痛みは麻酔によりすぐ治まりましたが,下の方をちょっと我慢し過ぎて麻酔が効くのに時間がかかったので少し痛いと思った時に麻酔を追加してもらった方が良かったと思いました.子宮口も全開し赤ちゃんが出てくる時も麻酔でおなかの痛みや張りを感じなかったので,いきむタイミングがどうかなあと思いましたがモニターで先生が教えて下さったので,「今だ」「ウ~ン」「今だ」「ウ~ン」って感じで何度かいきんで出てきました.何か出てきているなあという感じはありました(産んでるんだという気持ちは味わえました).麻酔をしてからの数時間は先生や主人,子供とも話しをしたり時には笑ったりする余裕もありました.
出産後も麻酔が効いていたので子宮の収縮痛も感じませんでした(麻酔が切れてからはチョット痛かったかな).麻酔をする時も注射をするくらいの痛みだったので数時間の陣痛よりも私は良かったと思います.無痛分娩だったらもう一人産んでもいいかなあと思ったりしますが高齢なのでやめときます.(K.M.さん.H13.5.11出産.経産婦.)


”無痛”この言葉の響きに私は大変な魅力を感じていました.人一倍痛がり,怖がりの私にとって出産という大仕事は何よりも心の負担となっていたのです.予定日が近づくにつれ子供が産まれる喜びや楽しみよりも,言葉で表わすことの出来ない程の痛みに果たして耐えることが出来るのだろうか?二度目となると出産の過程が分かっているだけに,恐怖はつのるばかりでした.
そんな中,無痛分娩への周囲の理解も得られないまま突然の入院.陣痛が次第に強まる中,痛みをこらえこの子どもを頑張って産んであげようという前向きな気持ちより,この痛み苦しみから逃れたい,楽になりたい,産まれたがっている子どもに本当に申し訳ないと思いながらも,この心はどうコントロールすることも出来ない状態でした.初めは,一人目もどうにか出産することが出来たのだから自然分娩で頑張りなさい,と励ましてくれていた主人も,私の苦しむ様子に「あなたが無痛分娩で苦しまずに楽にお産が出来るのならお願いしよう」と…
(いろいろお話し下さった先生の奥さまのお力が大きいでした.感謝しています.)
麻酔を使用したことにより…
○陣痛の痛みも大したことなく,落ち着いて耐えられる程であった.
○子宮口の開き具合をみる診察でも全く痛みを感じない.
○いきむ時点で痛みを感じないことにより,パニックを起こさず指導の言葉に合わせ,冷静に応じることが出来た.そのお陰でスムーズに出産出来た.
○出産中の痛みがなく,子どもが産まれ出る様子をしっかりと見ることが出来たため,前回よりも感動が大きかった.
○出産後の胎盤処理や傷口の処置等の痛みも全く感じなかった.後陣痛といわれる腹部の痛みも感じず,楽に過ごすことが出来た.
○硬膜外麻酔自体,想像していたものより大がかりでなく,針先の少々の痛みのみであった.
○そして何より,驚くほどの短時間で出産が修了したことにより,身体的,精神的な部分で苦痛や負担を全く感じることなく母児共に健康,翌日からは子どもと同室という,まるで夢のような入院生活を送ることが出来た.
今回この無痛分娩を体験したことにより出産への恐怖心がなくなり,わずか数日で三人目の子どもに恵まれることを望むようになりました.もしも子どもを授かるこどが出来たなら,産まれるまでの10ヶ月間という日々を温かい気持ちで心から喜んで,お腹の中の子どもに愛情をいっぱいそそぎながら楽しみに成長を見守っていきたいと思います.痛みの軽減もですが何よりも,気持ちや心の持ち方に大きな変化があったということが私自身の中で素晴らしい収穫だったと思っています.
私と同様,出産に対して不安感や恐怖感を抱いている方々に,出産方法の一つとしてぜひおすすめしたいです.
※本当に今回は院長先生をはじめ,看護婦の皆様には大変お世話になり,ありがとうございました.いつも温かいお気持ちで接して下さり,心地良い毎日を過ごすことが出来ました.心よりお礼申し上げます.三人目に恵まれました時には,またぜひよろしくお願いいたします.(N.M.さん.H13.5.11出産.経産婦.)


切りがないので,ここらで無痛分娩体験談の掲載は終わりにします.
今まで無痛分娩をした患者さんの中で「良かった」という人はいても「悪かった」という人は一人もいません.ただ分娩間近ギリギリまで耐えて無痛を頼む人の中には麻酔が効く前に出産してしまった人もいます.
「自然分娩の方が我が子は可愛い」という人がいる一方「無痛でも我が子は可愛い」という人がいます.結局,自然でも無痛でも全身麻酔で眠っている間に帝王切開で産んでも,我が子は可愛いということには変わりはありません.客観的に見ると,自然では大パニックの中で大絶叫しながら冷静さを欠いて出産する人が多い一方,無痛では痛みが無いためか,ほぼ100%の人が冷静に分娩を体験し,我が子が産まれ出るその瞬間を見つめながら出産しています.どちらが良いかは本人次第ですね.